「テクニカルダイビングとは」洞窟や沈没船のダイビングを最大限楽しめる!

洞窟や沈没船ダイビング、そして深い海の中は、難易度が高いものの魅力的なダイビングスポットです。そんな難しいスポットに行くためには、まずアドバンスドオープンウォーターの取得が思い浮かぶのではないでしょうか。

しかし、アドバンスドオープンウォーターでは行けないスポットもあります。そこで必要になるのがテクニカルダイビングです。

参考サイト 【テクニカルダイビングとは?】沖縄・テクニカルダイビング

アドバンスドオープンウォーターの限界

みなさんは一般的なCカードの「オープンウォーター」や「アドバンスドオープンウォーター」の「オープンウォーター」の意味をご存知でしょうか。この「オープンウォーター」は、「水面が解放された海域」を意味します。

つまり、基本的には頭上から水面まで何もない場所でのダイビングが対象となっていて、洞窟や沈没船内部などの閉鎖環境(オーバーヘッド環境)でのダイビングは制限されています。

また、一般的なCカードでは、ディープダイビングのスペシャリティでも最大水深40mまでしか潜れません。

【一般的なCカードの限界】

・水深40mまで
・閉鎖環境では水面までの縦横距離合計40mまで

洞窟・沈没船ダイビングの中には、深い海の中にあるものも多くあります。水深30〜40mの洞窟・沈没船の入り口は見れたけど、その中は少ししか見られなかった…と残念な思いをしたことのある方も多いのではないでしょうか。

一般的なCカードの限界を超える場所でダイビングを楽しむには、テクニカルダイビングのライセンスが必要です。

テクニカルダイビングで行ける場所が広がる

テクニカルダイビングとは、混合ガスやリブリーザー(ガスを循環させる装置)などを使用し、減圧停止をしながら行うダイビングのことです。

これによって、一般的なレクリエーションダイビングでは行けない深さや、より長時間にわたるダイビングが可能になります。

テクニカルダイビングはアマチュア向けの最先端ダイビング

テクニカルダイビングは、日本ではまだ一般的でないため、初めて聞いたという方も多いかもしれません。それに加え「テクニカル」という名前から、プロ向けの専門的なライセンスのような印象も受けるのではないでしょうか。

しかし、テクニカルダイビングはより自由にダイビングを楽しみたいアマチュアが、最先端の技術で安全にダイビングをするためのライセンスです。

テクニカルダイビングは危険?

プロ向けのような印象に加えて、「一般的なレクリエーションダイビングを超えるダイビング」ということから、テクニカルダイビングは危険なのではないかと思う方もいると思います。確かに、テクニカルダイビングでは緊急時にもすぐに浮上できないような場所に行くことができるようになります。

しかし、テクニカルダイビングはそのような場所でも安全にダイビングを楽しむためのダイビング技術です。もちろん、知識や技術なしにレクリエーションダイビングの範囲を超えるのは非常に危険です。

それは十分分かっているにも関わらず、ダイビングに夢中になって気づいたら限界を超えていた…なんて経験がある方もいるのではないでしょうか。テクニカルダイビングの技術をしっかり身につけた方が、むしろ安全にダイビングを楽しめるようになるのです。

テクニカルダイビングでできること

ここまで紹介してきた通り、テクニカルダイビングのライセンスを取得すると、一般的なCカードを超えたダイビングが可能になります。ここからは、テクニカルダイビングでできることを紹介していきます。

①水深40m以上のダイビング

テクニカルダイビングのディープダイビングには、最大深度やリブリーザーを使用するかどうかによって、いくつかのコースがあります。入門コースから順番にコースを受けていくと、最大100mまでのディープダイビングが可能になります。

「水深100mのダイビング」なんて、言葉を聞くだけでワクワクしてきますよね。水深50〜120mは太陽の光が届かない「海のトワイライトゾーン」と言われていて、一般的なダイビングでは潜れず、潜水艦で潜るには浅すぎることから、実はあまり研究が進んでいない領域です。

最近でも新種の魚が発見されるなど、まだまだ謎が多く、好奇心の強いダイバーにはとても魅力的なのではないでしょうか。

②洞窟や沈没船ダイビング

洞窟ダイビングや沈没船ダイビングにもいくつかのコースがありますが、段階的にマスターしていくことで無制限のダイビングが可能になります。

水中洞窟ならではの神秘的な景色や、船を使っていた人の船上での生活が見て取れる沈没船内部のダイビングは冒険心をくすぐられます。

まとめ:テクニカルダイビングで海をもっと自由に楽しめる!

テクニカルダイビングでは、一般的なCカードでは行けない深い海の中や洞窟・沈没船内部など、まだまだ謎の多い水中世界でのダイビングを安全に楽しめます。

この記事を読んで興味が湧いてきた方は、こちらの記事を参考にしてみてください。テクニカルダイビングの歴史やライセンス、コースについてより詳しく解説されています。